オンライン上での集客は、ホテル・旅館業界においても欠かすことのできない重要な要素となっています。インターネットを介した広告やSNS、ホームページによる集客活動は、24時間いつでもアクセス可能で、多くの人々が利用していることから、大きな効果を発揮します。
特に、新型コロナウイルスの影響で、人々の行動パターンが大きく変化しました。オンライン上での集客活動はより一層重要性を増しています。適切なオンライン集客戦略を策定し、実行することが、顧客獲得の成功につながると言えます。
SNSやオンライン広告、MEOなどのデジタルマーケティング戦略から、ローカルな取り組みやイベント・コラボレーションまで様々な集客手段を解説しています。
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目次
ホテル・旅館におけるオンライン集客の重要性
オンライン集客は、ホテル・旅館にとって非常に重要です。なぜなら、オンライン集客には以下のようなメリットがあるからです。
- 広範囲に訴求できる
オンラインを活用することで、地域や国境を超えた広範囲に訴求することが可能です。これにより、外国人観光客や他地域からの集客も期待できます。 - コストパフォーマンスが高い
オンライン広告などは、オフライン広告と比較してコストパフォーマンスが高いと言われています。特に、効果的なターゲティングを行うことで、より適切な顧客層に訴求することができます。 - 効果測定が容易
オンライン集客では、アクセス数やクリック数など、様々なデータを収集・分析することができます。これにより、効果測定が容易になり、より効果的な集客戦略を立てることが可能となります。
オンライン集客とオフライン集客の違いは主に、広告の効果測定やターゲティングのしやすさです。オフライン集客では、チラシやポスターなどの広告媒体を用いて広告を行いますが、その効果測定は比較的難しいものです。
一方、オンライン集客では、効果測定が容易であり、ターゲット層に合わせた効果的な広告展開が可能となります。また、オンライン集客は、広範囲に訴求できるため、地域を超えた集客が期待できる点もオフライン集客との大きな違いです。
オンライン集客で重要なポイント
オンライン集客で重要なポイントは、以下の3つです。
ターゲット層の特定
オンライン集客では、ターゲット層を明確に特定することが重要です。広範囲に訴求できるのはメリットですが、顧客層を絞り込むことで、より効果的な広告展開が可能となります。
例えば、家族連れやカップル、外国人観光客など、どのような顧客層にアプローチしたいのかを明確にしましょう。
効果的なコンテンツ制作
オンライン集客では、訴求力のあるコンテンツ制作が不可欠です。ホテル・旅館の魅力を伝える写真や動画、分かりやすい文章など、ターゲット層に訴求できるコンテンツを制作しましょう。
定期的なデータ分析と改善
オンライン集客の効果測定が容易であるため、定期的にデータを分析し、改善策を講じることが重要です。アクセス数やクリック数などのデータをもとに、広告戦略の見直しやコンテンツの改善を行いましょう。
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SNSを活用したホテル・旅館の集客
SNSの選び方は、それぞれのSNSの機能や特徴を踏まえて、どのような情報発信を行いたいのかによって異なります。ホテル・旅館が目指す目的やターゲットに合ったSNSを選ぶことが重要です。
効果的なSNSの選び方
複数のSNSを組み合わせて活用することで、より幅広い層のお客様に情報を届けることができます。例えば、Facebookでイベント情報やキャンペーンを告知し、Instagramでホテル・旅館の魅力的な写真や動画をシェアするといった使い分けが効果的です。
以下に、主要なSNSの機能や特徴を簡単に紹介し、それぞれが向いている使い方について説明します。
Facebookは、画像や動画、リンク、テキストなど様々なコンテンツをシェアできるため、情報発信の幅が広い特徴があります。また、ページ機能を活用することで、ホテル・旅館の公式アカウントを運営しやすくなります。
Facebookは、お客様とのコミュニケーションが取りやすいため、キャンペーン情報やイベントの告知、施設の紹介など、幅広い情報発信に向いています。
Instagramは、画像や動画を中心にシェアするSNSで、ビジュアル重視のコンテンツが魅力的です。インスタグラムストーリーズ機能を活用して、期間限定の情報や裏側の様子を発信することもできます。
Instagramは、ホテル・旅館の内装や風景、料理などのビジュアルをアピールしたい場合に向いています。
Twitterは、短いテキストや画像、動画を素早くシェアできることが特徴です。また、ハッシュタグを活用して、特定のキーワードで検索されやすくなるので、タイムリーな情報発信に向いています。
Twitterは、短期的なキャンペーンや、特別なお知らせ、イベントの実況など、短時間で伝えたい情報に適しています。
YouTube
YouTubeは、動画コンテンツをシェアするプラットフォームで、視聴者に直接的な情報伝達が可能です。また、動画の再生回数やチャンネル登録者数が表示されるため、人気度を把握しやすいです。
YouTubeは、ホテル・旅館のプロモーションビデオや、宿泊体験の様子を伝える動画など、視覚的な情報を伝えたい場合に向いています。さらに、観光地の紹介やスタッフによるコンテンツも魅力的で、お客様とのつながりを深めることができます。
LinkedInは、ビジネス関連の情報をシェアすることが主な目的で、プロフェッショナルなネットワークを築くのに適したSNSです。ホテル・旅館においては、経営者やスタッフの紹介、求人情報、業界関連のニュースや記事など、ビジネス寄りの情報発信に向いています。
SNSでのコンテンツ戦略
SNSでの集客を成功させるためには、効果的なコンテンツ戦略が不可欠です。理由として、魅力的なコンテンツでフォロワーやいいね数を増やし、リーチを拡大することが求められるからです。
具体例として、ホテル・旅館の美しい写真や、宿泊客が楽しめるアクティビティの動画を投稿することが挙げられます。また、季節ごとのイベントや宿泊プランを紹介することで、フォロワーの関心を引き付けることができるでしょう。
フォロワー獲得のポイント
SNSを活用した集客において、フォロワー獲得が重要なポイントとなります。理由として、フォロワー数が多いほど、投稿したコンテンツが広く拡散され、集客効果が高まるからです。
定期的に投稿を行うことで、フォロワーに対して存在感をアピールできます。また、ハッシュタグを活用することで、関心のあるユーザーが投稿を見つけやすくなるでしょう。さらに、他のユーザーの投稿にいいねやコメントを行うことで、相互フォローのきっかけを作ることも効果的です。
インフルエンサーとのコラボレーション
SNSでの集客において、インフルエンサーとのコラボレーションが効果的です。理由として、インフルエンサーのフォロワーを通じて、新たなターゲット層にアプローチできるからです。
具体例として、インフルエンサーに宿泊体験を提供し、その様子をSNSでシェアしてもらうことが挙げられます。これにより、インフルエンサーのフォロワーにホテル・旅館の魅力を直接伝えることができるでしょう。インフルエンサーとのコラボレーションを活用することで、ホテル・旅館の集客効果を高めることが期待できます。
クチコミや評価の活用
SNSでの集客において、クチコミや評価の活用が重要です。理由として、良い評価や口コミが広まることで、信頼性が向上し、新たな顧客を獲得しやすくなるからです。
例えば、宿泊客にSNSでの口コミ投稿を促すことが挙げられます。また、良い評価が寄せられた際には、それをホテル・旅館のSNSアカウントでシェアすることで、評価の信憑性を高めることができます。クチコミや評価を活用することで、SNSでの集客効果をさらに高めることができるでしょう。
オンライン広告を活用したホテル・旅館の集客
ホテル・旅館の集客におすすめのオンライン広告には以下があります。
- リスティング広告
- 動画広告
- SNS広告
それぞれの広告種類について説明します。
リスティング広告の活用方法
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上で表示される広告のことです。
ホテル・旅館では、以下のような場合にリスティング広告を活用すると効果的です。
特定のキーワードでの検索が多い場合
自社のサービスや特典、観光地名など、ユーザーが検索するであろうキーワードを設定することで、自社の広告を表示できます。特に、宿泊施設やイベントの予約が多く発生するタイミングで活用することで、集客効果を高めることができます。
競合が多い場合
同じエリアにある競合施設が多い場合、リスティング広告を活用することで、ユーザーが検索した際に自社の広告を表示できます。これにより、競合施設との差別化やアピールポイントの強調ができるため、集客力を高めることができます。
リスティング広告とGoogleホテル広告の違いをこちらの記事で説明しています。
動画広告の活用方法
動画広告は、YouTubeや他の動画配信サイトなどの媒体を使って、ホテル・旅館の魅力を訴求する手段です。動画広告の最大のメリットは、視聴者が直接目で見て体感できることです。また、ホテル・旅館の特徴や雰囲気をより効果的に伝えることができます。
動画広告を作成するためには、プロモーション映像制作の専門家に依頼することもできますが、比較的簡単に自分で作成することも可能です。スマートフォンやタブレットで撮影し、無料の動画編集アプリを使って編集できます。
動画広告を活用する際のポイントは以下です。
長さを短く抑える
動画広告は、30秒程度が一般的です。視聴者はスキップボタンを押す可能性が高いため、最初の数秒で興味を引くような内容を作り、短くまとめる必要があります。
強いインパクトを与える
動画広告は、視聴者に強い印象を与えることができます。そのため、斬新で視覚的に強い印象を与えるような動画を制作することが重要です。
例えば、美しい景色や、おしゃれな客室、楽しいイベントなど、視聴者が感じたいと思うような要素を盛り込むことが大切です。
ターゲットに合わせた広告配信
動画広告は、ターゲットに合わせた配信が可能です。例えば、旅行や宿泊に興味がある人、特定の地域や年齢層に属する人、特定の言語を話す人など、細かい条件を設定して配信することができます。
そのため、広告の効果を高めるために、ターゲットに合わせた配信設定が大切です。
視聴者を行動につなげる
動画広告を見た視聴者には、何かしらのアクションを促すことが大切です。例えば、ホテル・旅館の予約サイトに誘導するなど、具体的な行動を促すことで、集客効果を高めることができます。
SNS広告の活用方法
SNS広告は、主にFacebook、Instagram、Twitterなどのプラットフォームで利用できます。これらのプラットフォームは、それぞれ異なるターゲット層を持っており、効果的な広告を作成するためには、それぞれのプラットフォームに合わせた広告戦略が必要です。
また、ソーシャルメディア広告を活用する前に、まずは自社のホームページを改善し、訪問者が自然に予約に進めやすいようにすることが重要です。
Facebook広告
Facebook広告は、ターゲットの属性や行動に基づいて、より効果的なターゲティングができるため、ターゲット層の特定が容易です。
また、Facebookの広告フォーマットには、画像広告、ビデオ広告、キャンバス広告、コレクション広告など、様々な種類があります。これらのフォーマットを駆使して、商品やサービスの魅力を最大限に引き出す広告を作成することができます。
Instagram広告
Instagramの広告フォーマットには、画像広告、ビデオ広告、ストーリーズ広告、キャンバス広告などがあります。ストーリーズ広告は、Instagramのストーリーズに広告を表示することができ、よりクリエイティブな広告表現が可能です。
Twitter広告
Twitter広告は、リアルタイム性が高いため、イベントやキャンペーンなど、タイムリーな情報を伝えるのに適しています。Twitterの広告フォーマットには、テキスト広告、画像広告、ビデオ広告、アプリインストール広告などがあります。
Twitterは、ハッシュタグを活用した広告を行うこともでき、ターゲット層に対してよりリアルタイムかつ効果的にアプローチすることができます。
MEOを駆使したホテル・旅館の集客
MEOとはローカル検索エンジン最適化の略称です。GoogleマップやYahoo!ロコなどの地域検索エンジンで、ホテル・旅館が上位表示されるように、サイトの最適化を行うことです。
例えば、観光地やビジネス街など、地域密着型のホテル・旅館は、周辺の飲食店や観光スポットとともに検索されることが多いため、MEO対策が重要になります。
MEO対策の一例として、Googleマップの「マイビジネス」登録が挙げられます。マイビジネスに登録することで、Googleマップ上にホテル・旅館が掲載されるため、アクセス数の向上につながります。
MEO対策においては、ユーザーが検索するキーワードを正確に把握し、そのキーワードを適切に配置することが重要です。
まず、自分たちが提供するサービスや商品に関するキーワードを洗い出し、それらがどのような検索ボリュームを持っているのかを調査します。その上で、競合他社のキーワードや、長尾キーワードなども考慮して、効果的なキーワード選定を行いましょう。
公式ホームページを駆使したホテル・旅館の集客
公式ホームページを持っているだけでは集客には不十分です。ホームページを集客にフルに活用するには以下が重要です。
- ホームページのデザイン
- コンテンツマーケティングの活用
- 予約システムの最適化
それぞれのポイントについて説明します。
ホームページのデザイン
ホテルや旅館のホームページにおいて、デザインは非常に重要です。なぜなら、ホームページが視覚的に魅力的であるかどうかは、ユーザーがその宿泊施設に興味を持つかどうかに大きく関わってくるからです。
まず、ホームページのレスポンシブデザインが重要です。レスポンシブデザインとは、PCやスマートフォン、タブレットなどの異なるデバイスに対応したデザインを指します。最近はスマートフォンからのアクセスが多くなっているため、ホームページがスマートフォンでも見やすいようにすることが求められています。
さらに、写真についても重要です。宿泊施設の内部や外部の写真を掲載することで、ユーザーに宿泊施設の魅力を伝えることができます。ただし、写真は実際のものと一致していることが大切です。写真と現実の違いがあると、ユーザーはがっかりして宿泊を取りやめてしまう可能性があるため、正確な写真を掲載するように心がけましょう。
コンテンツマーケティングの活用
コンテンツマーケティングは、公式ホームページや公式ブログなどを活用して、ユーザーに対して有用な情報やエンターテインメントを提供することで、ユーザーの興味・関心を引きつけるマーケティング手法です。
ホテル・旅館においては、観光地周辺の情報や、その地域ならではの文化・食・アクティビティ、宿泊施設内の設備・サービス紹介など、ユーザーにとって役に立つ情報を提供することが有効です。また、季節限定のイベントや、周辺の観光スポットとのコラボレーション企画を発信することも、ユーザーの興味・関心を引きつけるポイントとなります。
さらに、自社ブログやSNSでの情報発信と組み合わせることで、集客効果を高めることができます。
予約システムの最適化
予約システムの最適化は、ホームページからの集客をより効果的なものにするために欠かせないポイントです。まず、予約フォームは簡単にアクセスできる場所に設置しましょう。例えば、ホームページの上部に目立つ位置に設置することで、予約に至るまでの手間を減らすことができます。
そして、予約フォームのデザインにもこだわりましょう。シンプルで使いやすいデザインにすることで、ユーザーが予約を行いやすくなります。また、予約フォームには必要最低限の項目しか設けないことで、ユーザーが予約フォームに取りかかりやすくすることができます。
ポイントを抑えた予約システムを構築することで、ホームページからの集客効果を高めることができます。
まとめ
ホテル・旅館の集客において、SNSやオンライン広告、MEO、ホームページ、ローカルな取り組み、イベントやコラボレーション、コンテンツマーケティングなど、多様な手法が存在します。ただし、効果的な集客を実現するためには、それぞれの手法の特徴や目的を理解し、最適な組み合わせを探る必要があります。
今回の記事で紹介した各手法を活用し、ホテル・旅館の集客につなげるためのアイデアを得ることができました。自分たちに合った手法を選び、実践していくことが重要です。また、より効果的な集客のためには、専門的な知識や経験が必要となる場合があります。ぜひ、専門家に相談して、自社の集客戦略を見直すことをお勧めします。
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